個から組織へ

2012年ごろ、それまで「横須賀輝尚」というブランドを使って商品にしてきたものを、「パワーコンテンツジャパン株式会社」というブランドでやってみたいと考えるようになりました。そこで、2015年にセミナーをやめようという決断をします。最終公演を行い、8年間続けてきた全国セミナーを終わりにしました。

昔は「横須賀さんが勝手に新しいことを始めて、それに社員が振り回される」というような空気がありました。それが当時の良さでもあり、悪さでもあったんですが、最終公演の時期には割と安定してまとまってきていました。

しかし、その時期にスタッフが3人辞めることになります。その3人というのは、前々から来てもらっていたデザイナーの方、サポートをお願いしていた経営者の方、それから事務の方です。

おぼろげながら働き方が見えてきた2015年

2015年の2月に急に3人離れることになりました。6人から3人になるというのは結構なインパクトです。6人分の仕事を3人でやるわけにはいかないので、すぐに採用をかけました。そうして4人体制になった。4人体制は半年くらい続きました。

ですが、この頃にはまだ「パワーコンテンツジャパンらしい働き方」はおぼろげにしか見えていない時期です。そんな中、少しずつ考えはできていきました。例えば「絶対に怒らない」と決めたりしたのもこの時期です。

この頃は組織を少し勉強し始めた頃だったので、とにかく関係性が大事だからまず関係性を作ろう、ということで、3ヶ月に一度の1on1ミーティングはもう少し前から続けていました。それから、毎月飲み会をするというのも少し前から続けていたことです。

ソニーとの出会い

2015年に「ソニーコンセプト」というイベントを企画しました。これは、ソニーの OBの方をお招きして、ソニーの働き方について解説してもらおうという講演会です。

講師をしていただいた方にも、そうでない方にも、ソニーのOBの方にはこのときたくさん取材しました。ソニーの働き方について伺っていくと、とても面白い。そうしてソニーの働き方を研究して社内に落としていくことになります。

ソニーの環境は、やりたいことをやれるという、才能を活かす最大の環境がある。それが大事だったというのを聞いて、その辺をベースに働き方を考えていきました。この年の秋には、ソニーコンセプトのイベントで講師をしていただいた方に半日コンサルティングもしていただきました。

その翌年の2016年は「ミュージックコンセプト」の年です。そのあとに、若い男性のスタッフが一人入ってきました。そうして、社員は私を含めて6人になりました。

2017年に働き方の定義を決めた

「うちはこういう働き方だからこれは守ってほしい」「こういうことはしないでほしい」「こういう働き方をしてほしい」ということは、昔は面接のときに口頭で説明していたんです。

若い男性スタッフが入社するときに、「入社時同意書」という書面を初めて作りました。このときに初めて働き方の定義ができました。会社の働き方の定義を決めたことはかなり大きな出来事だったと思います。

ソニーの取材をしていて思ったのが、「働き方が言語化されていなくても働き方の定義はできるんだな」ということ。ソニーで働く人の文化や精神があったからソニーがある、デザインがあるからソニーじゃないというお話をある方からお聞きして、それに強く感銘を受けました。それが入社同意書を作成した背景です。面接の時に渡しておけば、あとから大きく認識がずれることはないということもわかりました。

もちろん同意書を交わすのは入社時なので、とりあえず同意する人もいるでしょうし、働いてみなければわからないところは結構あります。ですが、採用に関しては「採用時が全てなのかもしれない」ということを感じた数年でした。

例えば、定時を過ぎてまで仕事をしたら「遅くまで残っちゃってすみません」というような言い方になるはずです。「こんなに遅くまで残業して頑張っている」という言い方は誰もしないはず。それは、残業しないという働き方が会社の方針だからです。

マーケティング戦略の大きな変更

一方でマーケティング戦略的に変化もありました。過去、「横須賀輝尚」というブランドでやってきたものを、「天才塾」という商品作りをし、それから「LEGALMAGIC」という高難度業務研究会という商品作りをしていきました。

つまり、私が矢面に立たずに成立するビジネスをずっと考えて作ってきたんです。それが成立し始めたのが2017年。社員が努力して売上を伸ばせるような商品作りがやっとできたということは、私の中でとても大きなことです。

私のようなフリーコンサルタント系の会社で働いている人は、これまではほとんど「言われたことをする」という、お手伝いの仕事が多かったんです。弊社も昔はそういう一面がありました。

そういう働き方を求めている人もいるでしょうが、せっかく働くなら、もっと自分がいた意味があると思えるような働き方になっていった方がいいと思います。そういう思いが背景にあります。

このように、マーケティング的に私じゃなくても売り上げを作れるビジネスモデル作りができてきた一方で、それを実現できる社員の働き方の定義も徐々にできてきたのが2017年です。

そして2018年へ

2018年に入って、より自分たちの働き方を確定させる段階にシフトしました。自分たちがやってきたことを振り返りつつ、最近の傾向などを調べて出てきたのが、私たちも昔から取り組んでいたホラクラシー経営、ノーレイティングス、1on1ミーティングです。

2018年に入って、パワーコンテンツジャパンの働き方や組織のあり方は大きく固まってきました。7月にはさらにスタッフを増員し、これからさらなる飛躍を目指します。