もう一度飛躍するために必要なこと

私自身も勉強したりしなかったりといろんな時期がありますけれども、多くの人が通りやすいのではないかという、勉強についての話をしたいと思います。
まず開業する前、起業する前には当然ビジネスを勉強します。中には、いろんなキャリアを積んで勉強らしい勉強をしていないという人もいるのかもしれませんが、基本的には誰でも不安や恐怖があるので勉強します。

さらに、独立開業してすごくうまくいく人も中にはいますが、やはり多くの人がなかなかうまくいかない。何故かというと、それまで学んだものが実体験としてすぐ形になるかというとそうでもなくて、時間がかかるからですね。

ですので、始めたばかり、開業したばかりの人が勉強するというわけです。実際にフリーランスになって世の中に出ていくと、さらにいろんな情報が出てきます。「あの先生の話は素晴らしいよ」とか「あの人の話は1回聞いておいた方がいいよ」みたいなことを言われるので勉強します。

特に開業1年目なんて、初心者マークというのも変ですが、ある意味初心で学ぶということに関して新鮮ですし、いろんなことが学びになるのですごく楽しいわけです。セミナーに行くなり本を読むなりしても、最初はとにかく知らないことだらけなので新鮮なんです。

ところが、2年目3年目と勉強を続ければ続けるほど、既視感のようなものを覚えるようになります。いろんな人がいろんな形にして本質や王道について伝えているとなると、どうしても情報が似通ってくるんです。「この話、そういえば○○先生の所でも聞いたなあ」とかね。それから「あの先生も同じことを言ってた」とか、「これは本で読んだことがある」とか。

そうすると、「もう勉強しなくても大丈夫なんじゃないかなあ」とか、ビジネスで有名なコンサルタントが新刊を出しても、「なんとなくこういうことを言うんだろうな」とか思ったりする。本に関してもそういったことが生まれやすい。そしてだんだん勉強しなくなる。

それはある意味いいことでもあるんです。1回インプットしたら次のアウトプットの場が必要で、ずっと勉強だけしていると進まないわけですから、どこかで一区切りをつけてアウトプットするという段階は必要になりますから。ただ、この時に陥りやすいのが、うまくいってしまった場合ですね。うまくいくと、何となくビジネスがわかった、というような心境になってしまいがちなんです。

「なるほど、ダイレクトマーケティングはこういうものか」「ブログってこうだよね」、「アナログな営業ってこうだよね」とわかったつもりになってしまう。もちろん、実際にわかっているんですが。
そして続けていくと、自分の実力が高まってきているので、特に本を読んだりセミナーを受講したりしなくてもそれなりにやっていける。

この段階で、多くの有名なコンサルタントなんかのこういう言葉を耳にするんです。「僕は本を読まないよ」と。
「ああ、やっぱり○○先生も読まないんだ。大体もう知り尽くしている人はそう言うんだ」と思ってしまう。これは、読まなくても、本質が分かっていればもはや新しい情報を入れることはない、というようなことだと思いますが、そういう状況に陥りがちになる。

そうすると何が起きるかというと、もちろん実力が身についているので結果はそれなりに見合ったものが出るんですが、どこかで必ず行き詰まるんですね。

この行き詰まりを打破するためには2パターンがあります。1つは、「そのままの状況でもう一度チャレンジしてみる」というやり方。もう1つは「もう一度初心に帰って、どんな事からも学べると思って積極的に学んでいく」か。

私は一時期両パターンでした。ある程度学んで結果が出たので、もういいかな、と思った時期がありました。本を読んでも「なるほどね、聞いたことあるよね」ということが実際多かったので。ただ、行き詰まったというか。会社が傾いたことはありませんが、やっぱり行き詰まり感は感じていました。
そこで私が取った1つの方法が、「勉強の仕方を変える」ということなんです。それで海外の勉強などもしました。
本質的に伝えたいのは、海外に行くとかいうことではなく、「もう一度初心に帰って勉強ができるか」というところが、もう一回飛躍するために必要なことだというのが私の考えです。

LINE集客がどうとか聞くと、今まで勉強してきた人はおおよそ想像がつくんです。「ああ、LINE@ね」と。「おそらくこういう感じでLINE友達を増やして、こういう感じで配信するんじゃないか」と。この「仮説が立つ」ということが、勉強を阻害している。

例えば自分よりキャリアが少なくて、自分よりも規模が小さい人からは学ぶことはないと断言する人もいるかもしれませんが、何かしら違う側面は学べるわけです。そういった「コンテンツを学ぶときの基本」ですね。好意的に見る。積極的に見る。何か役立てるところが一つでもないかという視点で見る。

そういうことをしていくと、もう一度伸びていく。1回アウトプットの期間を経て、「もう勉強しなくてもいいや」と思っているところからもう一回初心に帰る人ほど怖いですね。成果が出るので。誰とは言いませんが、私の知り合いのコンサルタントも、みんな死ぬほど勉強しています。士業も一緒ですね。信じられないくらいみんな勉強しているんですよ。

私のセミナーなんかも、有名コンサルタントの人が購入されたりしています。キャリアが長い人も、凄い人も、割と購入されてます。これは私がすごいと言うことではなくて、相手がそれだけ貪欲だということです。
勉強に関して、お金がかかるとか時間がかかるとかいうことは確かにあるかもしれませんが、「自己投資が最も裏切らない投資である」と。これは誰かが言った言葉ですが、結局は、自分の力を高めることで一番結果が出るというのが原点なんですね。

開業初期のときは、それを信じて疑わなかったと思うんです。ところがいろんなものにまみれて、いろんな情報が入ってくると、もっと他にシステムを入れたほうがいいんじゃないかとか思い始める。いろんな仕組みがありますが、結局のところ、会社や事務所というのは自分が考えて決めるものなので、自分が伸びない限り会社も伸びないわけです。これは原理原則原点ですよね。

ですから、アウトプットの期間を過ぎてもし停滞したり、もどかしく思ったり、このままでいいのだろうか、今後どうしようか、という悩みが出るのなら、「もう一度初心に帰って学ぶ」ということが最大の解決策になるのではないかと思います。

横須賀輝尚

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