情報の無料提供と有料提供の線引きはどこにする?

これは考え方の違いで、「無料はここまで、あとは有料のサイトへ」のように、無料と有料の境目を作る人はいます。そういう考え方ももちろんあります。

有料と無料の情報に、基本的に差はつけない

例えば有料セミナーと無料記事の違いは何かというと、基本的には差はないと考えていますが、例えばセミナーのコンテンツが100だとすると、無料記事で書いたのはせいぜい1なんです。1を出し切っても100にはならない。仮に1を100個生めば100に匹敵するかもしれませんが、有料だからこそ1つの場で最適に伝えられていることもあります。

有料だということには理由があるんです。基本的には、これがコンテンツに対する私の考え方です。メルマガでも、1通のメルマガに関しては「続きはこちら」と有料に誘導するようなことはしない。消化不良になってしまうと、顧客や読者は離れてしまいますので。

手持ちの情報を全て出し切ってしまっていいのか

無料で情報を出す場合によく聞かれるのが「全部出してしまったら次のバックエンドが作れないのではないか」ということです。例えば、そんな機会がそうそうあるわけではないかもしれませんが、初めて本を書く場合もそうです。本を書くときに「どこまで書いたらいいのか」という問題が出てきます。

例えば1から100のコンテンツを持っていたとき、本の中で1から100まで書いてしまったら、たかだか1,500円で全部放出してしまうことになる。ということは、本に書くのは70くらいにしておいて、残りの30はバックエンドでセミナーにしようか、というような考えになることもあるんです。それは、著者やコンサルタントの考え方や方向性次第なので、別にそれがダメなわけではありません。

ただ、私は全部出します。今までの本も手抜きなしで全部書いてきました。セミナーでないと伝えられないところもあるからです。確かにそうすると先ほどの質問のように、バックエンドで売るものがなくなってしまうのではないかという懸念が出てきます。しかし、やはりセミナーと本とは全く違うものなんです。

出し切ったら次のものが入ってくる

全部出し切ったらどうなるかというと「ゼロ」になります。仮に本を出す時に100のものを書いてしまったら、100以上のことを入れればいいんです。これはコンサルタントとしての姿勢だと思いますが、こうやってコンテンツというのは蓄積し、重厚になっていくというのが私の考え方です。

最初に出版した『ブログ営業術』という本を書いたときには小手先のテクニックがちらほら頭に出ました。「全部書いてしまったらこれからセミナーとかできないかもしれない」と。でも、そうすると紙面が埋めきれなかったんです。

この本は最初は190頁くらいでしたが、紙面が埋めらレませんでした。そこで「じゃあいいや、全部書いちゃえ」ということで、手持ちの情報を全部書きました。しかしよく言われることですが、やっぱり出し切ったら次のものが入ってくる。ですからその後にも2万や3万のブログのセミナーを開きましたし、そこで返金を求められたということもありません。

また、先日トータル9時間くらいのセミナー(「10年分の天才塾メソッドをたった1日で学べるセミナー」)を開催しましたが、このセミナーのうちの15分や20分のトピックやダイジェスト版を無料公開したところで、セミナーの参加者からはそんなに怒られないと思います。

セミナーの3時間や4時間分を無料で公開するとなると出しすぎな感じはありますが、15分程度であれば無料公開したとしても、残りが8時間以上あるわけですから。

『出し惜しみ感』があると嫌われる

コンサルタントや士業のノウハウ、コンテンツが嫌われるのは『出し惜しみ感』があるからです。例えば、「Aについてはこれが大事です。さらに本当に大事なのが…続きはDVDをお買い求めください」と、こういうのは見る側はあまり好きではない。

「Aについてはこれが大事です。さらに重要なのはこの部分です。もっと知りたい方はDVDでさらに解説しています」というような方が、すっきりします。コンサルタントは、出し惜しみした瞬間に魅力がなくなります。

私は普通の人の100倍ぐらい情報出していると思いますが、でもまだまだたくさんあるので、一般的にもっと出しても大丈夫。0になったら勉強すればいいんです。

横須賀輝尚

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