“守られた”ハインリッヒの法則について

横須賀輝尚です。11月19日まで、続けます。

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前回お伝えしたとおり、人数に制限は付しません。決意のある人、すべてを受け入れようと考えています。ですから、いま今日この瞬間に判断していただかなくても良いと思いますし、判断は19日で構いません。

本来、マーケティング的には毎日【残◯名】と件名に記載すべきでしょうし、これまでやってきたことでもありますが、前回お伝えしたとおり、今回は行いません。それが私たちの決意であり、挑戦です。善い判断をされてください。

さて、今後の法律実務家について、この1年で感じたことを少し。

*ハインリッヒの法則が、現実となる日

私のメルマガ読者であれば、ハインリッヒの法則については、もう説明する必要もないと思うのですが、念のため前提知識を。ハインリッヒの法則とは、アメリカの損害保険会社で技術調査副部長をしていた、ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが5000件以上の事故事例を根拠にして調べだした統計的な経験則です。

ヒヤリハットとも呼びますが、簡単に言うと

 ・1件の重大な事故
 ・29件の軽微な事故
 ・300件のインシデント(異常)

というもので、要は重大な事故があった場合、その背景には29の軽微な事故があり、300件の異常があるというものです。で、私自身の行政書士業務の経験と、これまでのコンサルティング経験。そして、1年のLEGALMAGICの運営を通じて感じたのが、士業の仕事はこのハインリッヒそのまま(というかそれ以上)だということです。

少し、丁寧に解説します。例によって長いですが、あなたの今後の士業人生においては数万分の1以下の時間でしょうから、なるべくお読みください。

士業で、損害賠償請求を受ける、あるいは懲戒請求を受けるようなことは、まずありえません。よほどの悪意があるか、あるいは極めて深刻なミスがない限り、まずはこの重大な事故は防ぐことができます。

 「危なかった」
 「気づいてよかった」
 「やばかった」

みたいな経験は、士業をやっていれば一度はあるはずです。お客に気付かれているかそうでないかはまた別として、肝を冷やした瞬間というのは誰でもあるでしょう。つまり、29件の軽微な事故。もしくはインシデントのうちに予防できている。そういうことになります。

士業の場合、また少し違う事情があって、一般的な商取引は、この事故、異常については士業よりも遥かに明確になりやすい。なぜなら、お客側がその事故や異常に気付きやすいから。

言い換えると、士業はその仕事が法律業務であり、クライアント側がよくわかっていない。まあ、よくわかっていないからこそ、士業に仕事を頼むわけですが、専門職になればなるほどこの傾向は強く、士業はその最たるもののひとつのはずです。

だから、これまでは士業側にミスがあったとしても、気付かれなかった、ということが多かった。法律なので、仕方ありません。私もどうにもできないのです。と、専門家に言われれば、そういうものなのか、と不満足気に自分を納得させる。士業とクライアントは、ある種そういう関係でした。

そのため、ほかの業種よりもヒヤリハットが少ない。というか、悪い言い方をすれば隠蔽できる。そういう、言い方が誤解を招きそうですが、恵まれた世界にいたわけです。

ところが、今後はそうはいかない。インターネットでの情報を始め、クライアント側も情報を持っている。知識を備えている。Googleで調べても解決できないから、士業を頼りにする。

そういう時代になってきています。そうすると、いままで誤魔化してきたものが、すべて明るみになる。インシデント、軽微で済んだ(済ませられた)ものが、重大な事故としてお客に指摘される。ある意味、これはこれで健全な世界だと思いますが、今後はまったなしに、お客に指摘されることになります。そうすると、試験に合格した程度の知識では、もうインシデントも軽微な事故も隠すことができない。

実力のある人は重宝され、実力がない人は、本当に淘汰される。言い換えれば、軽微な事故やインシデントを起こしながらも、ギリギリで救われてきたのが、この士業という業界であるということが、如実に表れてきました。

 「先生の言ったことだから、間違いない」

から、

 「先生が言ったことが確かかどうか、調べる」

に変わるということ。

いま、私たちのこの高難度業務研究会の活動によって、間違いなく実力のある法律実務家は育っています。高難度業務取り扱い実務家が増えれば、さらにクライアントの知識や情報の質・量ともに加速していきます。

言うなれば、実力がない士業は、そのミスを露呈し、強く指摘されることになる。「守られたハインリッヒの法則」から、放り出されてしまうわけです。いまはまだ良いでしょう。しかし、数年先は間違いなくそうなる。

私たちの活動によってそれは拍車がかかるでしょうし、「口だけの上手い」士業は手続きですら取れなくなってしまうでしょう。

対策はたったひとつ。実力を身につけること。

実力養成は、もちろん一朝一夕にはいきません。だからこそ、LEGALMAGICは地道に実力を養える情報と環境を提供しているのです。いまはよくても、いずれ大事故を起こします。
 
そして、大事故は起こりやすくなる。大事故をインシデントの状態で見つけ、対応していく。そのたったひとつの策が、あなたの実力を高めることなのです。

早くて数年後の話なので、あまりピンとこないかもしれません。しかし、私は士業の世界についての予測を15年間外したことがありません。

あとはあなたが信じられるか。それだけです。

ぜひ、善きご判断を。

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横須賀輝尚

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