■ヒアリングから仕事が生まれる。

例えばヒアリングの結果、この企業には受給できる補助金や助成金がある、あるいは決算書から見ると金融機関からの借り入れにベストな時期であるなど、相続の相談と同じく、経営者にも気づいていない問題やニーズがあるものです。 ヒアリング力を起点とした潜在的ニーズへの提案はあくまで士業が生き残るためのひとつの技術です。ほかにも士業として存在し続ける様々な考え方や技術があり、メディアで言われるほど私は悲観的には考えていません。 しかしながら、単に資格を取っただけ、従来通りの代行的な定型業務だけで士業の経営が厳しいことは言うまでもありません。国家資格を取るだけでも大変ではありますが、士業はよりこうした技術研鑽や高度専門領域、ニーズを汲み取るスキルを持つための努力が求められます。前向きな見方をすればより努力が報われると見ることもできます。 最後にもう一つだけ付け加えると、士業はオワコンという意見が増えてそれを鵜呑みにする人が増えるのなら、ライバルが減って有利になります。自分の頭で考えられない人が増えるほど、自身の頭で考えて失敗を恐れずチャレンジする人は有利になります。 筆者は今後も士業向けコンサルタントとしてAI時代に士業が生き残るための技術、そして考え方の研究とリサーチを続けていくつもりです。

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